碧井 ゆきの物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。

果たし状2

夜唯子とは近くに住んでいた。大学に入って入学してすぐのオリエンテーションで席が隣りだったのがきっかけだった。学内の説明に来た三年生は濃い顔の真面目そうな外見に反して話が軽快で、男子学生はげらげらと声をあげて笑った。

愛会梨は笑い声が上がりそうになるのをくくくと歯を噛みしめてこらえ、気持ちの置き場に困り目が泳いだときに夜唯子と目が合った。目が合った途端に愛会梨はきゃははと笑い、夜唯子はあははと笑った。

おたがいの家をひんぱんに行き来した。よく泊まった。

テストの前はほかの友だちとも一緒になってカンニングペーパーを作った。後ろめたいことを一緒にやると団結力がつくものだ。