碧井 ゆき の物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。twitter.com/snowycrow2blue https://note.mu/snowycrow2blue

彩夏夜160524

「少し休みなよ」

私は櫂子を上目遣いで見る。

「たくさんの仕事を同時に回すのって大変でしょう。それと同じよ」

目が優しい。

時間をかけると、本気なことが伝わる。

脳みそが疲れているだけかもしれない。

櫂子の言葉を呑み込むと、案外落ち着くところに収まる。

五人も六人も部下を同時に育てるのは並大抵のことではない。

刻生が引っ張ってくれている。

紙谷橋たちも真摯に進めてくれる。

周りが本気だから、休みたいと言いづらいだけなのかもしれない。

ひとりで居るときより、誰かだけと居るほうが考えなくて済む。

二人だけの時間は要るのだ。

何も考えない時間が欲しい。