碧井 ゆき の物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。twitter.com/snowycrow2blue https://note.mu/snowycrow2blue

彩夏夜160526-02

「お久しぶりです」

美知と顔を合わせるのは2年ぶりくらいだろうか。

にこっとはしているが眉が少し寄っている。

連絡をもらい食事にでも行こうと返事をしたのだが、まとまった時間が取れなくて、と返ってきた。

美知のスケジュールを聞き仕事の途中で通るカフェで落ち合い、カウンター席に並んで座った。

「櫂子さん、やせましたね」

美知は首を傾ける。

「バッグ、すてきですね」

ブランド物なんかではない。むしろ、前に使っていたものより値段は安い。

「写真展は行かれますか」

ホイップクリームののった抹茶味のフラッペの入った大きなグラスを両手でつかんでいる。こちらは見ていない。

武端とはもう行かなくても連絡が取れる。

返事をしないで美知の横顔を見る。

美知には本当のことを言ってもいいと思った。

タイミングと、美知の感情の波を受けながら話を聞く。

話は会わなかった間の美知の時間の過ごし方に移った。

大きな仕事を任されて自分の予定は後回しになり、本来は土日が休みだが変則的だったらしい。

直接聞くと苦しそうだった。