碧井 ゆき の物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。twitter.com/snowycrow2blue https://note.mu/snowycrow2blue

彩夏夜160526-03

「櫂子さん、写真展は」

さきほどまでとは変わり、目をぱっちりと開ける。

「行ったよ」

美知はため息をつき再びグラスを両手でつかみ、目を伏せる。

「そうですか」

すぐに、すみません、と言った。

「訊いておいて反応になっていませんね」

笑おうとしているようだ。

「行っても仕様がないですか」

私のグラスの中のアイスティーはまだ減っていない。

「答えられることじゃないわ」

「そうですよね」

またすぐに、すみません、と小さな声で言う。

「何日に行くの」

在廊の日は知っている。