碧井 ゆき の物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。twitter.com/snowycrow2blue https://note.mu/snowycrow2blue

彩夏夜160695

「弟なんです」

「まあ、弟さんがいたの」

「はい」

細かく説明する気はない。

距離を保ってつき合いを続けてきてくれたご近所には感謝している。

武端は撮影中の怪我で歩けなくなって帰ってきた。

帰国の1か月前に、金髪の可愛い女の子の写真を載せたはがきがフランスから実家に届いた。

数年前には、サッカーボールを持った黒髪の男の子の写真を貼ったはがきがアルゼンチンから届いていた。

送られてくる土産と一緒に同封されていた写真は風景がほとんどで、たまに誰かに撮ってもらった武端本人の写真が入っていた。

怪我をして数週間は、フランスの女の子の家族に世話をしてもらっていたらしい。