碧井 ゆきの物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。

ロンサムカフェ -16-

平日の朝はおみそ汁をつくる。

だしをひく時間まではとれないので、顆粒のだしをパッパと小なべに振り入れる。

具はわかめと油揚げだ。

味見をしようとお玉の半分くらいにつくりかけのみそ汁をすくってお椀によそい、熱すぎるのを冷まそうとふーふーと息を吹きかけると、立ちのぼるみそ汁のにおいで気持ちが悪くなった。

舌の奥に粘り気の強いつばが出てくる。

お椀を口もとから離し、小なべにふたをして水を飲む。

仕方がないので、ごはんと納豆だけの朝食にして、会社へ向かう。

 

職場のコーヒーコーナーで使い捨てのカップにコーヒーを注ぐ。

香りが心地よい。

ミルクを入れることも多いが今日は香りでとても気分が良くなるので、ブラックのまま机の上に持っていく。