碧井 ゆきの物語

こんにちは。碧井ゆきと申します。ここにはわたしが書いた小説をのせています。

2016-07-16から1日間の記事一覧

ロンサムカフェ -2-

携帯の電源を切り、体の中のじんとしたものを感じながら、意外に罪悪感がないと自分を客観的に見ている。 シャワールームのドアが開く音がして携帯をバッグの中に慌ててしまう。 ドアはほんの少しだけ開いたまま止まっている。 謙人の肌色があるのがかろうじ…

ロンサムカフェ -1-

「これで子どもができたら、帆波とは友達をやめないといけない?」 れいみは白いシーツを胸までたくし上げながら謙人を見る。 謙人は四角くて大きな尻を見せたまま黙ってシャワールームへ歩いていく。 俺が決めることじゃないということか。 そうだろうな、…